梅雨に入り、
スッキリしないお天気が続いていますが、
梅雨が明けると夏!
夏になると聞こえてくるのが「蝉の声」
だけど、その蝉を始めとした「虫の声」、
世界中のほとんどの人が認識できないって、
知ってました??
どうやら、脳の違いのようです。
欧米人は、
虫の音を「右脳」で認識。
右脳は「音楽脳」とも呼ばれ、
音楽や機械音、雑音を処理します。
だから、虫の音を
「雑音」として聞き流してしまう。
それに対して日本人は、
虫の音を「左脳」で認識。
左脳は「言語脳」と呼ばれ、
人の話す言葉を理解したり、
論理的な処理をします。
だから、
「虫の声」という表現もあるように、
虫の音を
人の声と同じように捉えています。
こうした特徴は、
世界でも、
日本人とポリネシア人だけ!
考えてみると、
日本語では、
みんみん蝉やつくつく法師など、
「鳴き声」がそのまま名前になっていたりしますよね。
一方、英語で蝉は、cicadaの一語だけ。
アメリカでは、
locustとも言われますが、
あくまで、虫としての名称です。
他にも、
有名な松尾芭蕉の句
「閑けさや岩にしみ入る蝉の声」
は、まさに
虫の声に聞き入る心が表されています。
ただし、日本人だから
虫の音を認識できるのではなく、
日本語を「母国語」とするかどうかで、
認識できるかどうかが決まるそうです。
つまり、
日本人として生まれても、
英語を母国語とする人は、
虫の音を認識できないし、
逆に、
日本人でなくても、
日本語を母国語として育ったなら、
認識できるということ。
こうした脳の違いを研究されているのが、
東京医科歯科大学の角田忠信教授。
その角田教授が、
湯川秀樹博士(ノーベル物理学賞受賞)と対談された際、
湯川博士は
「違うがゆえに独創的なものが生まれる」
とおっしゃったそうです。
とかく、
英語は論理的で、
日本語はそうじゃないと言われたりしますが、
日本語はそもそも、
この地球と共鳴する言葉なのかも、
なんて思ったりします。
虫の音にも情緒を感じられる日本語。
なかなか奥深いですね。